なぜ動線か
レジは結果しか教えてくれません
なぜそうなったかは空間に残ります。
何が売れたかはレシートに残ります。六つの段階のどこで途切れたかが分かって初めて、次に変える場所が決まります。
六つの段階
リテール基準の名称です
- 01
通行
店の前を通る人は何人ですか
入店する前に、まず前を通る人を数えます
潜在顧客の総量を把握します
- 02
流入
入ってすぐ出ていく人はなぜそうなりますか
入ってすぐ引き返すなら、第一印象で判断が終わっています
入口什器が関心を引き止めるか確認します
- 03
滞在
どの通路で長く滞在しますか
滞在する場所こそ実際に目が向く場所です
通路ごとの滞在時間を比較します
- 04
視線
立ち止まった人はその場で何を見ていますか
立ち止まったことと見たことは違います。通路に立っていても売場を見ていないことがあります
滞在と注目を分けて読みます
- 05
手に取る
手に取ってなぜ棚に戻しますか
手に取ったのは関心、戻したのはまだ理由が足りないという意味です
購入直前の離脱理由を絞り込みます
- 06
購入
会計まで至った客はどの経路を歩きましたか
完走した経路が他の類型とどこで分かれたかを示します
購入に至る経路を基準線として残します
段階は空間ごとに名前も数も変わります。
工場は交代開始から完了まで五つの段階、ドラッグストアはテスターが一つ加わって七つの段階です。下で空間を選ぶと、その空間の段階レールに変わります。
- リテール
- 通行流入滞在視線手に取る購入
- 工場
- シフト開始ピッキング搬送仮置き完了
- 港湾
- 到着ゲート待ちヤード荷下ろし調整出発
何を見ているか
同じ座標に置かれると
散らばった観測が一つの動線になります
この画面で再生されるのはカメラ映像ではなく、座標として残った動きです。
一台が見ているのは画面座標です
カメラ一台の観測はその画面の中でのみ成り立ちます。隣のカメラに移った瞬間、同じ人かどうかは分かりません。
複数の観測を一つに合わせます
MTMC がカメラごとに異なる視点を同じ基準で整列させます。身元は入力の時点ですでに消えています。
どこにいたかが残ります
人と機器が空間のどの位置を通ったかが記録として残ります。下の画面がその記録を再生します。
空間の選択
コンビニから港湾まで、
一つの画面で見ます
空間を選ぶとその空間の平面と動線が再生されます。
平面座標、段階の名前、地図に現れる対象、イベントログ、区域がその空間のものへ一緒に切り替わります。
コンビニ
入口からレジまで一人の移動をそのまま再生します。どの通路で止まり何を見るかを一緒に見ます。
コンビニの空間動線
実際の運営で観察されたパターンをもとに再構成したシミュレーションです。平面座標は製品のワールド定義から取っています。
レイアウト比較
二つの配置を同じ seed で回して比べます。変更案を選ぶと地図がそのワールドに変わります。
区域の読み方
同じ空間の中でも、場所ごとに性格が異なります
- A · 壁面通路
- 通りすがりに一瞥される場所
- B · 通路1
- 目的を持って向かう通路
- C · 通路2
- 計画購買が集まる通路
- D · 通路3
- 通行は多いが滞在は短い場所
- E · 冷蔵通路
- 通行量は最多だが評価が分かれる場所
問い → 答え
コンビニで答える問い
空間を変えると、問いも答えまでの段階も一緒に変わります。
- 01
欠品は何人の足を引き返させたか
- 02
入口前面の陳列は通路の奥まで人を連れてくるか
- 03
レジ待ちが長くなるとき人はどこで止まるか
答えまで七つの段階
変更後の結果は予測ではなく検証項目です
- 01観察
昼どき、短時間の店内回遊が繰り返されます。
観察時間 平日 11:30–13:30
- 02シグナル
スナック棚は到達後の反応が強い売場です。
棚の反応 注目・取得が強い
- 03解釈
20代以下の動線は、スナック棚を経てレジへ続きます。
比較条件 20代以下 · 50代以上 · ランチピーク
- 04仮説
入口から見える短いendcapが反応の起点かもしれません。
仮説 入口露出1面 · 最初の動線の反応
- 05決定
反応が確認されたスナックを入口正面へ移します。
配置決定 スナック · 1面 → 正面6面
- 06変更
棚とともに視線・接近・衝突回避経路を再構成します。
再計算 視線 · 接近 · 動線
- 07結果
入店直後にスナックが見え、両側から接近できます。
シミュレーション結果 初回露出拡大 · 2方向接近
実際のコンビニの運営パターンを参考に作成した例示画面です。データは仮想です。
相談
どんな空間かを
まず一緒に見ます
カメラ配置と分析目標を検討します。
その空間で何から見られるかを一緒に整理します。
2018年から、映像の匿名化を磨いてきた会社。
身元は入力とともに消えます。提案は製品が行い、決定は人が行います。